大淵中学校2年生職業体験
この11月は先週小学生が来園したばかりでしたが、11月25日(金)には中学2年生の職業体験で9名の学生がみえました。朝から帰りまで園児たちとすごし、幼稚園教諭の仕事を体験しました。まだまだ子どもと思わせる場面としっかりと園児たちを見守り援助するたくましい姿が相まって中学生の未来に期待感が膨らみます。これから先いろんな物事に出会い、人にまみれていつかは自分の道を決め歩んでいくことだろうと思うと、幼児期を預かる私たちの責任の重さを感じます。人が人をつないでいく世代をつないでいく、今、世の中は待機児童と称してその人間同士のつながりを安易に分断する施策ばかりを模索しているが・・・本当にそれでいいのかと思います。本当は待機児童ではなく、待機大人(保護者)なのではないでしょうか?子どもは親から離れるのを進んで待機しているのでしょうか?社会がつくりだした安易な責任転嫁の言葉こそ待機児童という名称でなないでしょうか?
将来の夢や希望を叶える為には、ぶれないこころ=自尊心、あきらめない=忍耐力、やる気=意欲、アイディア=思考力を基本にした資質や能力(コンピテンシ―・ベイス)によって知識や技能(コンテンツ・ベイス)を使う能力が大切です。そしてそれを今後、本当の学力と呼ぶことを忘れないでください。いま学校教育では本物(オーセンティック)の授業が行われ、手続きでなく意味の理解こそが学力であること、現実の世界とその対処から解決していく力を育む授業内容に移行してきています。
それはまさに幼児教育の実践であり、小学校以降の教育にも反映されていく時代を迎えています。これが世界で動きだしている学力感です。日本も高度成長期には知識を沢山持っているだけで評価され、それだけで豊かな生活と安定した生活が保障されていた産業構造でした。ひたすら同じ物をつくり売れていた時代です。しかし今は違います。物が豊富にあり自分の好みや付加価値に対価を出す時代です。これからの多様な時代を生き抜くには、問題を解決していく意欲・体力・気力と創造性や思考力そして知識や技能を使う力が求められています。大学入試で、今、AO入試や選抜入試等の秋入試が半分近くしめるようになってきています。つまり、実践力が問われています。
幼稚園で仲間にまみれ、自分を主張しあいぶつかり合いながら問題を解決する、いや解決しなくてもこういう事もあると思えたり、まだまだこんな面白いことがあるぞと興味や意欲を無自覚の中で体験する幼児期です。たくさんの遊びや経験や体験が大切です。小学校直結教育の文字や数字や知識を詰め込んだ昭和の高度成長期の学力感はこれからの社会で通用しなくなるといわれます。私たちは目の前の子ども達をどう育むか、過去に縛られず未来を見据えたこれからの学力感を真剣に考えたいと思います。中学生も大変な時期です、自分を見失わず、大好きな物を見つけ出し取り組んでいってもらいたいと思います。
はばたけ中学生!また、いつか社会の中でお会いしましょう! 応援しています!